ここにいれない理由

あのあと 私は部屋に戻って考えた ここにいると 二人の関係を邪魔しちゃうかもしれない… だからといって 神威と離れたくない それが私の本音 でも、それは私の我が儘にすぎないんじゃないか… むこうにとっては迷惑かもしれない 私にとっての一世一代の選択 それは… 小さな決意を胸に私は ある場所に向かった 一応言っておかないと… 『阿伏兎ー。いる?』 阿「なんだ?気でも変わったか?」 『違うよ。ちょっと報告しにきた』 阿「報告?」 『そう。私ねここを出てく』 阿「何言ってんだ!」 『止めないでよ?もう決めたの。だから一応報告しとかないとって思って』 阿「…団長には言わねぇのか」 『そのつもりでいる…じゃあね。私、明日ここでるから。あ、あとこのこと言っちゃダメだよ』 そういい残して去っていった 部屋に戻る道中、美音に会った 美「さん、私の話、聞いてくれませんか?」 美音はそう言ったけど 『………幸せにね』 横切るとき そう呟いた もう私は 副団長という身分も 何もかもを捨てたから

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