ねぇ、届くかな?

数時間後 「いらっしゃいませ、お待ちしておりました。」 「いる?」 「えぇ、いるはずなんですが…この数時間誰も見てないらしくて 今探しているところなんです」 数か月ぶりの再開のはずだった の笑顔が目に浮かぶ しかし、は現れない 不安が募る。 の身に何かあったのではないかと。 「日輪様」 花魁の一人がやってきた 「!…そう、わかったわ」 難しそうな顔をして日輪は言う 「大変お待たせして申し訳ございません。 の調子があまりよくないようでー…」 「それでも会わせてくれるよね」 俺は笑顔を崩さずに言う ほんの少しの殺意をこめて 久しぶりにきて会わないわけにはいかなかった 「…。彼をのところに連れて行ってさしあげて」 日輪はあきらめたように近くにいた花魁に言った。 奥へとどんどん進んでいく 何やら数名の人がぱたぱたとすれ違った。 は部屋の布団で寝かされていた。 「ただの風邪ね。まあ、寝ていれば治るわ」 女医と思しき女が言った。 苦しそうに息をする ただの風邪というのは本当か、と疑うほどだ。 そんなことより、と女は言う。 「その女を抱きに来たんでしょう? そんなお子様より私と今夜、どう?」 「あんた医者なんでしょ。何言ってんの」 「あら、医者だったらシちゃだめなのかしら?」 「俺は彼女に会いに来たんだ。邪魔な奴はさっさと消えなよ。」 女は「チッ…どいつもこいつも……」と小さくつぶやいていなくなった

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