すべてをかけて

辰羅 夜兎にも匹敵する力を持つ そう言われるだけある だが相手が手を止めた 「お前、どこかで見た顔だな」 『私はあんたのことなんて知らない』 何を言い出すんだ 急に 「!思い出した。嶺羅の幹部だった妃乃か」 『なっ…!?』 「覚えがあるようだな。だが本人じゃないようだな。ま、死んだから当然だ」 何で… あいつの口からお母さんの名前が… 「信じられないか。なら教えてやろうk『黙れ』     ザクッ 『無駄口叩いてんじゃねぇよ。だから殺られるんだ』 傘を引き抜く 紅い血がベッタリとついていた 『意外と呆気なかったな』 興醒めした 『しかたない、他のとこ行くか…』 どうせだから美音のところでも行ってみるか そこには 雑魚に苦戦してる美音がいた 『美音』 美「さん」 『こっちは私が片付ける』 美「はい」 血、血、血。 あたりはあっという間に 血に覆われた 殆どの敵を殺ったと思い油断した 矢先のこと 美音の背後に敵が武器を振りかざしていた 『美音危ない!』 美「えっ?」 何でだろう いつの間にか身体が動いていて 美音を庇っていた 美「さん!」 相手がニヤリと笑い もう一度構えたが 背後に迫っていたもう一人に殺られた 私は血の舞う中で見たんだ いつもと違う 焦った表情をした 団長を…

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