凍てついた笑み、絡まった鎖

あのあとすぐに私は病室をあとにした 本気で 殺される そう思った フラついた足取りで部屋に戻る最中 いなくなって清々するはずなのに それなのに またあのときのように 目の前が真っ暗になる 何故? 美「さん!よかったぁ無事で…」 今は誰とも話したくない 『一人にして』 私は部屋の鍵を閉めた 涙がこみ上げてくる 今、私にとっての光が 消えた 瞼に焼き付いているのは 冷たい笑顔をしたあなた 封印したはずの想いが 沸々と 湧き上がる 人に会いたくない 人と関わりたくない 鎖が絡みつく 私が先へ進まないように 私を闇へ引き戻すように それから私は 一歩も部屋から出なかった これは神様の悪戯? ねぇ神様 もしいるのなら 私の願いを一つだけでいいからきいて 私の光を 返して

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