消失

美音のいってたことが嘘でありますように そう願い 病室へ向かった 病室の前には阿伏兎が待っていた 阿「きたか」 私は小さく頷いた 阿「心配すんなよ。ちょっと記憶が飛んじまってるだけじゃねぇか」 『…わかってるよ。そんなことくらい』 阿「一人で問題ねぇか?」 『餓鬼扱いしないで』 病室に入った瞬間     シュッ   顔めがけて何かが飛んできた とんできたのは箸 次に神威が顔を出した 神「あり?阿伏兎じゃなかったんだ?にしても俺の知らない間に沢山入ったんだね」 やっぱり 覚えていない 『そうでもないよ。二人だけだから』 神「随分態度がでかい奴だね」 『…以後気をつけます』 神「で?何の用?」 『いえ。様子を見にきただけですから』 神「あっそ。ねぇ君は強いの?」 『さあ…どうでしょうね』 言った瞬間     ドゴォォォン 神「よく避けれたね」 『…それはどーも』 神「でも次ははずさないよ」 美音が言ってたのはこういうことか 今の神威を見ておもったこと 初めて 初めて 神威が怖いっておもった

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