血にぬれた過去

時間を遡ること数年 私は家族を亡くした頃に 一人ぼっちだった頃に 出会ったんだ たしか…雨の日だったな 傘をささずにずっと外にいた そのとき 神「傘ささなと風邪引くよ」 そうやって傘に入れてくれたっけ それが神威との出会い 最初は神威のこと避けてた 人と関わるのが怖かった 誰かがそばにいると その分 悲しみも大きくなる ずっと一人だったからわかる けど、神威は毎日私のところに来た 正確に言うとからかいにだけど それでも楽しかった 一人でいるより何倍も その頃からかな よく戦って遊んでたな いっつも私が負けて 『いつか絶対神威より強くなってやるんだから!』 神「やれるもんならやってみなよ」 そう言ったこともあった そのときからわかってたんだ 私は神威のことが好きなんだって… でも口には出さなかった だからかわりに約束をしたんだ 『ずっと一緒にいてね……もう一人はやだよ…』 そしたら神威は 神「ずっとのそばにいるよ。約束する」 そう言ってくれた でも 神威は家族の前から 私の前から姿を消した 怖かった ずっと 一人になるのが怖くて それでもまだ 神威のことを思ってる自分がいる 全ての気持ちを紛らわせるために 私は 人を殺すようになった もう 感情なんていらない 苦しむだけなら いっそのこと捨ててしまおうと…

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