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地球に用がある度に、神威は会いに来た。 「団長ともあろう方が裏切り者と一緒にいたら問題になるんじゃない?」 「その時は阿伏兎に何とかしてもらうよ。」 「副団長は便利屋でも何でもないんだから、自分で責任くらいとりなさいな」 近いうちにまた、江戸で何かをするらしい。 そう神威は言った。 こちらではそんな情報はないので、もしかしたら嘘かもしれない。 「そういえば、いつぞやの吉原の件はどうなったのか聞きたいね。 神威が殺ったって触れ回ってたけど違うんでしょう?」 「まあね。始末したのは俺じゃない。」 銀色の髪の侍とその連れ そして吉原自警団らによって天井は開かれ 夜王は眠りについた 「なかなか面白いものが見れたよ。来てよかった。」 「でも妹とは和解できなかった」 「…元々和解するつもりなんてないよ。弱い奴に用はない。」 「私も充分その弱いヤツだと思うんだけど、なんで今でも会いに来るのかな?」 だんまりは無しにして欲しい。 何がしたいの? 「は頭は良いのにどうしてこうも物わかりが悪いんだろうね」 「神威には言われたくないわ。何も無いなら、ちゃんと団長としての勤めを果たした方がいいと思うけど。」 一陣の風が2人の間を吹き抜ける 「手厳しいなぁ。昔からではあるけど。 それとも前所属してた春雨のことは忘れたいとか?」 「そうは思っちゃいないよ。ただ、団長がこんなだと副団長は大変だなと思って言っただけよ。」 実際はこちらの仕事に支障が出ないかが少し不安になったのだ。 情報屋が春雨内部と精通してるとあれば顧客は減るだろう。 敵襲のリスクもある。 「そう。じゃあ俺はの言う通り仕事をしてくるよ。またね。」 表情こそ見えなかったが声に少し苛立ちのようなものが混ざっていたような そんな気がした。 それ以降、神威は姿を表さなくなった。

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