家族は四人

少女が来て 大分月日が経った 名前は“”と名づけられた 最近は料理もするようになり 誰もいないときはリビングにいたりする TVでは大財閥の娘が行方不明になり 捜査が行われていると報道している     ガチャリ いつもなら誰も帰ってこない時間に ドアが開く音が聞こえた 驚きのあまり指を切ってしまった 神「誰アルかお前!」 入ってきたのは可愛らしい女の子 神「誰だって聞いてるネ!」 女の子はグイグイと責めてくる そのとき その子の襟首がグイっと引っ張られた 神『邪魔だよ』 そう言ってポイと投げ に歩み寄った 神『大丈夫?』 はコクンと頷いた 神「どこに隠してたネ」 神『俺の部屋』 そういった瞬間 急にの心配をしだした 神「大丈夫だったアルか!何もされなかったアルか!」 はただ頷くだけ 神「なら良かったネ…なんで喋らないネ?」 は俯いてしまった 神「まさかバカ兄貴に何かされたアルか?」 神『俺がするわけないだろ。バカだろお前』 神「しそうだから言ってるアル!」 言い争いをはじめた二人をはボーっと眺めていた 数時間後 漸く言い争いが終わり 昼食を食べ始めた 神「じゃこれからは私と同じ部屋にするヨロシ」 神『ダメ。は俺のだもん』 また騒ぎ始めた二人を他所に は食器洗いをはじめた 結局 部屋は前と変わらないことになったらしい 神「は学校行かないアルか?」 は首を傾げた 学校というのがどういう場所かわからないらしい 神『学校っていうのは勉強とかするめんどくさいトコなんだよ』 神「めんどくさくなんてないヨ!すごく楽しいところネ!」 兄妹の意見が全くの正反対 星「なに騒いでんだ」 神「パピー!」 余計なのが帰ってきやがった… 星「誰だ?そいつは」 神「バカ兄貴が隠してたヨ」 星「なんだと!」 はというと 突然現れたからかは知らないが 神威の後ろに隠れてしまった 神『ハゲが大きい声出すから怯えちゃったじゃん』 神「パピーのせいヨ。どう責任とるアルか」 星「んなこたぁどうでもいい。どっから誘拐してきたんだ」 神『べつに誘拐してきたわけじゃないよ』 神「拾ってきた言ってたヨ」 星「…信じられんな」 神「でも家ないって…!」 星「神楽がそこまで言うなら仕方ないな」 家族は四人 こうして 親にも認められたのだった

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