滴り落ちる雫

目を覚ますと 真っ白な天井が広がり 薬品の臭いが鼻についた ズキズキと体中が痛む 私、何で助かったんだろ 一つの疑問が浮かぶ 助けてくれなくてよかったのに 誰が…     ガラガラ 神「!誰にやられたアルかっ」 勢いよく入ってきた神楽ちゃん 妙「神楽ちゃん。ここは病院なんだから静かにしなさい」 沖「ついでにあの世に逝ってくだせェ。土方さん」 土「俺は関係ねぇだろーが!」 その後もワラワラと 3Zのみんなが来てくれた 何でみんな私がここにいることを 知ってるんだろ? 神「今回はバカ兄貴のおかげアルな」 妙「そうね」 『?』 妙「あら、知らないの?」 神「あの三つ編みは私の兄貴ヨ」 『へぇ〜………えっ!』 確かに 言われてみれば似てるけど 『兄弟なんていたんだ』 神「あいつと血が繋がってるって思うだけでも嫌アルよ」 相当嫌いなんだな 『で、その神楽ちゃんのお兄ちゃんはどこにいるの?』 神「知らないアル。興味もないネ」 そういってそっぽを向いてしまった するとチョンチョンと 肩を突かれた 誰かと思えば妙ちゃんで いつものように微笑をたたえながら 私の耳元で小声で話始めた 妙「神楽ちゃんはきっとちゃんを取られるのが嫌なのよ」 『どういうこと?』 妙「まあ、今の様子を見てもわかるだろうけど、神威君と神楽ちゃんは仲が悪いのよ」 神威、というのは 多分彼の名前だろう 妙「それに神威君は滅多に人助けとかしないし」 『でも助けてくれたよ?』 妙「だから神楽ちゃんはご機嫌ななめなの」 確かに今の神楽ちゃんは不機嫌だ でも それと何の関係があるのか いまいちよくわからない 妙「よくわからないって顔してるわね。わかりやすく言うと、気があるかもしれないってこと」 まさか とおもったけど 妙ちゃんはどこか自信に満ちた顔をしていた

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