台風の目は静か
〜神威side〜 偶然通りかかったでけだった 路地裏にごつい男たちが群がっていて 微かに女の声が聞こえてきた 男共に声をかけると尻尾を巻いて逃げていった 人の顔みて逃げ出すとか ヒドイ奴等だね あ、でもここらへんはよく暴れたりするからかな 『あ、あの』 神「なに?」 そういや女がいたんだった 銀魂高校の制服ってことは 同じ高校じゃん こんなやついたっけ 『ありがとう…ございます』 その格好で言われてもなぁ 俺も男だし 神「それよりさ、その格好誘ってるようにしか見えないんだけど」 言われて気づいたのか いそいそと身なりを整え始めた 女は小刻みに震えていて 無意識のうちに俺は 手を差し延べていた でも はじかれたのは驚いた こんなことなかったから 女は『ごめんなさい』って言って 走り去ってしまった 追うことなんて容易いことなのに 何故かそれをしなかった いや できなかった 触れたら壊れてしまいそうだったから 〜神威side end〜
|