死体の山の上、雨にうたれ

今さっきまで戦場と化していたこの場は 静寂に包まれ 死体の山が出来上がっていた 地には血と雨が混ざった水溜まり 男の目線の先には 何かに怯えるように小さく丸まった背中 男は徐々にその背中に近づいて行く 「ねぇ」 「ヒィっ…」 少女はビクリと肩を震わせた その瞳に涙を浮かべて 「君はこの村の人?」 少女は答えない 「ねぇ、聞いてる?」 その男の放つ禍々しい雰囲気におされて 少女は首を振ることさえもできなかった 「聞いてなくてもいいや。丁度暇つぶしに何かないかなって思ってたんだよね」 男は少女に手を伸ばした >>