Sunday

休日とあって公園は賑やかだ 子供がキャイキャイはしゃいでいる そして、今日何度目かのため息をついた 自分も馬鹿だな、と思う。 待ち合わせは10時 今は9時50分 来るつもりなかったけどやっぱり来てしまった 因みにここに来てもう10分は経っている やはり帰ろうか むこうも軽い気持ちで言ったんだろうし 「まさか来るとはね」 「来ちゃいけなかったんなら帰る」 後ろからの声に振り返ることもなく返す 「冗談。来てくれてよかった」 「で、用件は?ないなら帰る」 「まあそんなに焦らなくてもいいでしょ。どっか行きたいとこある?」 「…どこも行きたくない。それじゃ」 待って損した。 やっぱり帰ろうと踵を返したのだが 腕をがしっと捕まれ、それは叶わなかった 「今日は逃がさないよ」 つかまれた腕をそのまま引っ張られ 真逆の方向へと歩き始めた 「どこ行くつもり?」 未だ捕まれたままではあるが 出来るだけ距離を置いて歩く 「折角なんだから楽しもうよ」 行く先が大体読めてきた この方向からして恐らくサンシャインシティ 恋人同士でいくならなかなかのスポットではあるが 私からしたら至極どうでもいい 相手が相手だからだけども 「いい加減放してよ。歩きづらい」 「えー。仕方ないなあ」 言い方うざい。 そう思ったけど、拍子抜けするくらいあっさり放してもらえた 「……。」 「って喋るときは喋るのになんで俺とは話してくれないわけ?」 「……。」 「ホント可愛くないよね。そういうところ」 「可愛くなくて結構」 「あ、やっと喋った」 「しまった…!」 「さて、が口を開いたところで、プラネタリウムと水族館どっちがいい?」 「…プラネタリウム」 「じゃ水族館で」 「ちょ、人の話聞いてた?というか、決めてるなら聞かないでよ!」 「ほら、はやく行くよー」 「人の話を聞けー!」

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