好きでした。大好きでした

翌日 私はある決意をして登校した。 「臨也」 朝早い教室の窓枠に寄りかかって 臨也はいた。 「おはよう。」 「ん、おはよう…」 暫く何を話すべきか 何から話すべきか迷って それでもはやくしなければ誰か人が来てしまうので 話す。 「あのさ、話があるの」 切り出してから私は言葉に迷う 「わかれよう。って言いたいんだよね?」 臨也はそう言った。 その通りなのだがそこまでストレートに言われると なんでか悲しくなってきた 「うん、そう。」 そこでまた会話が切れる 先に口を開いたのは臨也のほうだった 「それにしても、来るの遅かったね。 こうしてがくるの毎朝待ってたんだけど」 そんな風に思ってたんだ。 私はその間ずっとずっと悩んでいたのに。 「…ひどいよ……。私だって…私だって早々にわかれようって!言わなきゃって思ってた!」 それでも躊躇ったのは自分の気持ちに嘘をつきたくなかった 「今でも、臨也が好きだからっ…大好きだからっ…! だからどうしても、言えなくてっ…」 それでここに来るのに時間がかかってしまった そんなのただの言い訳だ。 今さらなんでこんなことを口走ってしまったのだろう。 「…ごめん、さっきの忘れて」 顔を伏せながら言った。 今彼はいったいどんな顔をして聞いているのだろうか。 それはわからない。 「それじゃ」 そそくさと教室を後にする。 これ以上はあの場所にいれなかった。 真っ先に向かったのはいつもの給水タンクの裏。 そこで漸く身体から力が抜けた。 なにをしているんだ、自分。 やっと素直に気持ちを言えたのに… 意味がわからない。 好きだから別れるっておかしい おかしすぎる でももう耐えきれないのだ。 どんなに好きでも 相手にうまく伝えることもできなくて そんな自分がいやだ。 ごめんね臨也。 好きでした。大好きでした (涙と一緒にさよならしましょ) (知らず知らずのうちに) (涙が流れ落ちた)

*end* お題提供/雲の空耳と独り言+α